Subscribe via RSS Feed

Episode 2『グローバル人材に必要な「バリュー(価値観)」とは?』

Episode 2
『グローバル人材に必要な「バリュー(価値観)」とは?』

最近、グローバル人材に加えて、学生の海外留学の話をよく聞く。ディスコが発表している採用活動に関する企業調査(2014年2月)によると、日本人の留学経験者に企業が採用時に求める資質のトップは、「語学力」「異文化対応力」ではなく、「バイタリティー」だという。スキルではなく、未知の世界に向かっていくためのチャレンジ精神が必要ということだ。確かに、これから日本企業が進出していく可能性が高いエリアは新興国が中心であり、そうした地域では特に「答えがない世界」に向かって行く強さや好奇心が求められる。

一方、こうしたアンケートにはあまり出てこないが、先進的な企業の中で海外への留学や長期滞在経験がある方々が必ず重要だと言うことがある。それが、「バリュー(価値観)」である。この自分の軸とも言えるバリューをしっかり持っていないと、何か意見を発信しても反論されるとぶれてしまったり、その人が本当に伝えたいことが伝わらなかったりする。特に、日本にいると同質的な価値観を持った人が多いので、なんとなく言わなくてもあうんの呼吸でつたわるよねという感覚になりやすい。

ある大手商社の方がグローバル人材育成におけるバリューの重要性について印象的なことを言われていた。
「日本にいると、価値観が大きく異なる人達に意見を発信する機会は少ない。また、多くの情報が溢れる中で、自分の価値観を形成するのは難しい時代になっている。だからこそ、自分が何者なのか、自分が大切に思っていることは何なのかを言葉にして発表するような教育が必要だ」

<自分の「バリュー」を知って、自分の言葉で「発信」する>
私も企業や大学でのグローバルなキャリアデザインを考える講座でいつも話しているのが、この「自分のバリューを知る」ということだ。これから大事なのは、企業でも大学でも自分のバリューを知る際に、外国人社員や留学生を交えて多様なメンバーと共に行っていくということだ。

私が以前、インドで行われた国際会議に出た時の話だ。アジア30カ国から集まる若手リーダー150名の前で、「あなたにとってのリーダーシップとは?」というテーマで
1分のスピーチをしたことがある。詳しい内容はまた機会を改めてお伝えしたいが、自分がアメリカや中国に留学した時には「もっと自分の意見を出さないと」とプレッシャーを感じ、日本に帰ってきた時には「自分はみんなと同じでいないと」という同調圧力を感じたことをベースに話したのを覚えている。

2013年から2年間、中国の大連において、日本の亜細亜大学から留学している学生と留学先の大連外国語大学の中国人学生と一緒にキャリアデザインのワークショップを年に数回行い、異文化の中で「自分が大切にしていること」を考え、議論している。中国における教育について先生や学生に話を聞いていると、先生と対話するような講義はまだ少ないようだ。意外にも大学に入っても、自分がやりたいことをベースに将来を考える経験がないという意見も多く聞かれた。実際、「応試教育」と呼ばれる入試に対応した義務教育への偏りや新しい発想を生むような教育が不足しているという批判は中国内でも多い。
まだまだこうした「バリューを知る」という考え方がいわゆる「道徳教育」のようなイメージが強く、キャリアを考えるという意味では理解が深まっていない部分もあるので、これからも国を超えて様々な場所に広げていきたい。

Category: 社長コラム

  • Click to send this page to Twitter!
  • About the Author: