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次世代リーダーインタビュー(第5回・前編)「海外では授業も休みも交渉次第だった」(新造真人さん)

次世代リーダーのインタビュー、今回は映像・絵画・写真などの作品を手掛けているアーティストの新造真人さん(20才)です。
3回に分けてお伝えしますが、前編では、新造さんの活動やオーストラリアに高校留学するきっかけなどについてお聞きします。


九門)こんにちは。新造さんはユニークな経歴で幅広い分野で活動されていますが、最近の主な活動や作品について教えて頂けますか?

新造)そうですね、確かにいろいろとあるのですが、創作活動でいうと絵、映像、写真といったシリーズを主に手掛けています。
絵でいうと、友人の3LDKのマンションのアートディレクションを依頼されていて、ギャラリーやAirbnb(現地の人が貸し出す部屋や家をネット経由で予約して借りられるサービス)で壁に絵を描いたり、写真を飾ったりしてアートマンションのようにして貸せるように絵を描いています。

ぼくは最初に何を描くかは決めていなくて、絵具をキャンバスに飛ばしてそこに何かの形が見えてきたら、それを描いていくと結果的に人やモノになったりするのです。

九門)最初から具体的な設定があるわけではなく、結果として何かの形になったり、意味を持ったりするということですか?

新造)そうです、何か見えるということは自分が何か内面に抱えていることの反映だと思っています。たとえば、絵の具を飛ばし始めた時に壺が見えたときがあって、その時は自分の感情を抑制しているという状態でした。絵は最終的に、壺の中にたまった感情のふたを開けるというようなストーリーになりました。

九門)自分の中にある深層心理がストーリーになり、絵として出てくるということなのですね。

新造)そうです。最初に設計図を決めたことは少ないですね。目的を持ってアートを創るのが嫌なのかもしれません。

九門)予定調和の世界は面白くないですよね。私も趣味でたまに絵をパステルで描いていたことがあったんですが、私も何を描くかは決めず、内面の思いをただ描いていくスタイルでした。私の場合は、結果として必ずそれがうさぎとか犬のような動物になったのですが。けっこうどろどろとした内面を描いていても、かわいい子犬になってたりとか(笑)

新造)そうなんですか。ぼくは写真も撮っているのですが、それを始めたきっかけはオーストラリアでの留学でした。ケアンズの郊外に住んでいた時、夕方になると夕日がとてもきれいで、夜には裸眼でも天の川が見れるという大自然の中にいました。そこで見ていた朝焼けや夕焼けをとにかく撮り続けていたら、気が付いたら1年間で10万枚くらい写真を撮っていました。

九門)10万枚ってすごい量ですね。

新造)はまってしまうと、知らないうちに楽しくて気が付くとやってるというタイプなんです。留学中も、1日300~400枚、イベントがあると1日1000枚くらい撮ってました。

日本に帰ってくると、壮大な大自然の風景が日常から薄れ、何を撮ろうかなと考えました。今度は人を撮ろうかなと思って、友人などのポートレートなどを撮っていたら、そのつながりでアーティストのPV作成など、映像も依頼されて撮り始めました。

映像については、PV以外に日本をPRするものを撮りたいですね。浅草にTOLABLというシェアハウスがあって、浅草をPRする映像を撮る代わりに、今0円でお世話になっています(笑)。浅草のお寺や老舗のお店、伝統工芸の職人さんの話などを聞いて発信したいです。第1回は飴細工職人の方が飴1つで色々なものを作っているのを映像にしました。

九門)留学に行くきっかけはどういうことだったのですか?

新造)高校2年の終わりにHLABという高校生対象のサマースクールに1週間参加して、午前中は海外大学の大学生が授業をしてくれました。午後は著名人の講演を聞いて夜中まで議論することが続きました。

英語がベースで進んでいったのですが、ぼくは全く英語が話せなかったのです。すぐ目の前に魅力的な方がいて話したいんだけど、彼が英語で何を言っているのかわからないから話しかけられない。その時に英語をしゃべれないことでの機会損失が強く感じ、英語しゃべりたいなと思ったんです。また、海外に行ってみたいなと思いました。

高校3年になり、芸大に進学しようかとも考えたのですが、ちょうどその時に東京都の次世代リーダー育成事業でオーストラリアに留学というプログラムがあり、それに応募しました。

九門)留学にはもともと興味があったのですか?

新造)留学すると、色々な場所に行けたり、日本と違ったものに出会えたりするのではと思っていました。でも、留学とは海外で「学校に行く」ということに、行ってから気づいたんです(笑)。それで、自分が留学に来た目的は旅をして色々な場所やものを見るためだといって先生と交渉し、1週間の休みを2回とらせてもらいました。日本だと考えられないと思うのですが、授業も交渉することができるんだということをこのとき肌で感じました。
とにかく楽しいことをいかにやるかということを考えたんです。

九門)それは面白い発想ですね。私もアメリカに留学していた時に、取れない科目の履修、レポートの提出期限や出し直しなどがすべて交渉次第でできるんだということを身を持って味わいました。これは、仕事にも通じる考え方だと思います。私も、仕事でも自分がやってみたら楽しいだろうなということをいかにやるかいつも考えています。
例えば、どんなことをしたのですか?

新造)カヌーでオーストラリアの大自然の中を100キロ下ったり、3月11日の東日本大震災の写真展や、日本文化教室ということで書道教室を開いたりしました。

~中編に続く~

プロフィール
新造真人/Shinzo Makoto

「日常の探求者」日の出と(じぶんの)名前を愛している。
16歳の時、怪我をきっかけに10歳から続けてきたバスケを引退。新しく生まれた時間で、絵、刺繍、パフォーマンスなどをはじめる。同時期にHLABやGAKKOなどの教育プログラムへの参加、ビジネスコンテストへの出場、TEDxでの登壇などを通して見聞を広め、「人生を加速させる」が口癖になる。

能動的にみずから動く面白さを知った勢いから、高校3年の12月に高校を休学。オーストラリアの田舎町で生活をはじめ、自然や日常のなかにある彩りに気づかされる。河合塾みらいぶで連載を開始し、また、クラウドファンディングで支援者を募り、写真や言葉で日常の美しさを広める旅に出る。

20歳の誕生日、東京で開催された3331α Art Hack Dayに参加し、エンジニアに出会う。プログラミングは妄想を具現化する現代の筆であると知り、SFCに通学。今月からはミュージシャンのPV製作、ゲストハウスの立ち上げに関わる予定(3ヶ月後はどこで何をやっているかわからない)。上記の通り自己紹介は苦手だが、生きていると楽しい。

新造さんのトレードマーク、SOU・SOUのシューズ。www.sousou.co.jp

Category: 社長コラム

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