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次世代リーダーインタビュー(第6回・中編)「隠れた才能を引き出すカギは『続いちゃってた』感覚」(新造真人さん)

次世代リーダーインタビュー(第6回・中編)
「隠れた才能を引き出すカギは『続いちゃってた』感覚」

次世代リーダーのインタビュー、今回は前回に引き続き、映像・絵画・写真などの作品を手掛けているアーティストの新造真人さん(20才)です。3回に分けてお伝えしますが、今回は中編です。
留学時の体験に引き続き、新造さんなりの隠れた才能の発掘の仕方や新しいことの学び方についてお聞きしています。
前編はこちら http://www.kumontakashi.com/2015/05/16/1024.html

九門)実際、オーストラリアに留学してみてどうでしたか?

新造)ぼくは留学して色々な価値観を持った人に会いたいとも思っていました。実際、オーストラリア原住民のアボリジニー、欧州やアジアの学生などがいて人種の多様性はありました。ただ、いざ話してみると人種の多様性はあっても、話す内容はそれほど変わらないのではと思いました。その時、ぼくは、その人がどういう人生を生きてきたかについての違いを知りたかったんだということに気づきました。そういう意味では日本で通っていた高校の方が自分が求めていた多様性はあったかもしれません。

九門)人種が多様だから、それだけで多様な価値観を持っているわけではないということですね。

新造)日本にいても隣の家の人が自分と全然違う暮らしをしていたら、その人の話を聞いてみたいと思います。でも、地球の裏側に住んでいても自分と同じような生活をしていたら、あまり興味はわかないかもしれません。

九門)では、また海外に行ってみたいという思いはあるのですか?

新造)色々な海外のありようを見て、それを撮影という形で残してみたいです。今まで行ったことがあるのは東南アジアとオーストラリアで比較的安全なエリアでしたが、それ以外の国にも行ってみたいです。また、インターネットに出ている情報にも限りがあるので、実際に自分の目で見て生で感じてみたいです。

九門)たしかにインターネットの時代になっているからこそ、そこに書かれていない情報を、行ったことのないエリアに行って自分の目で見て確かめることはとても重要なことです。そのことによって、誰かの言葉ではなく自分の言葉で語れるようになると思います。
情報が共有されやすい時代だからこそ、自分の言葉で語るということが大事です。

九門)新造さんが新しいことを始める時は、どうやって学ぶのですか?

新造)基本は独学でまず学びます。教えてもらうとなると、構えてしまってだめなんです。自己流だといつ止めてもだれにも何も言われないですよね。だから、基本的にほめてくれる人にしか作品を見せないです(笑)。それもいいものを選りすぐってみせます。

九門)学ぶということは、自分の隠れた才能を発見したり、それをベースにしたキャリアにも発展していきますよね。そこに向かっていく道筋は人それぞれですが、新造さんは、どういう考え方ですか?

新造)色々な考え方があると思います。目標設定をしてそれに向かっていくやり方をする人もいますし、楽しいことをやればいいよというアメリカ人のアーティストもいました。ぼくは、自分には軸がないなと思って軸を作らないといけないと思っていましたが、アメリカ人のアーティストの話を聞いて、そうじゃなくてもいいのかなと思いました。

九門)自分の軸というのはあったほうがいいと思いますが、それは必ずしも目標設定をしてそれに向かうというような軸でなくてもいいと思っています。色々なことをやりたいという素直な思いがあって、それをやり続けていくことで見えてくる大きな軸というか、自分の発想や思考パターンがあると思います。太い幹というよりは、ちょっと表現は悪いかもしれませんが、くもの巣のように放射線状に広がっている思考というか。それも自分の個性であって、大切にするといいと思うんです。でも、自分の思考パターンを知っておく、つまり自分を知るということは大事ですね。

新造)行動のベースはワクワクするかどうかで、それがどれだけ長期的なものになるかも大事です。例えば、映像を作ることによって自分の能力を開発していくのは楽しいです。ぼくは海外にも興味があるので、もしかしたらその映像を見て海外から仕事が来るかもしれないですよね。自分の興味が湧いて、さらにそれが長期的な自分のビジョンにつながっていく可能性があることを組み合わせていくのが行動指針になっているかなと思います。

九門)確かに自分の長期的なビジョンにつながっていくということは大事ですよね。ただ、やってみないとわからない部分もあると思いますが、どこで判断しているのですか?

新造)判断しているという訳ではなく、やってみたらいつの間にか「続いちゃう」ということが大事なんです。写真も10万枚撮ろうと思って撮ったわけではなく、その朝焼けがものすごくきれいでいつの間にかバシャバシャ撮っていたんです。
もっとうまくなりたいと思って気が付いたらすごい量を撮っていて、それをSNSにアップしたら評判がよくてという感じであまり意識していなかったです。
あと、こういう逆の例もあります。中学3年の時に卒業式にピアノの伴奏をしたくなってやり始めました。初めて数か月ピアノを練習して結局弾けたのですが、それで満足してしまってその後はほぼ続けていません。

九門)意識してこれが長期的につながりそうだからやろうということではなく、色々なことに興味が湧いて始めた結果として、「続いちゃってる」のかどうかが大事ということですね。

新造)そうですね、もしかしたら、将来は今話した3つのことはやめていて刺繍や料理をしているかも知れないですし。ある意味怖くもあるけれど、自分の新しい能力が開発されていくという意味では楽しみだなと思います。

九門)自分の中に眠っている才能や能力が色々なことを試すことで引き出されていったり、その能力が研ぎ澄まされていくという感じも好きなのではないでしょうか。

新造)そうだと思います。こんなこと自分は出来たんだ、初めて歩けたときの喜びを追体験したいのかも知れないです。今まで自分ができないと思っていたことができてそれがお金をもらえるレベルになるというのは有難いことですね。

九門)たぶん、新造さんは自分の中に眠っている才能を素直に引き出せているんですね。でもそういったそれぞれの才能は他の人にもあるもので、引き出していくことはできると思っています。みんながそれを素直に出していけるようになるといいですね。

~後編へ続く~

プロフィール
新造真人/Shinzo Makoto

「日常の探求者」日の出と(じぶんの)名前を愛している。
16歳の時、怪我をきっかけに10歳から続けてきたバスケを引退。新しく生まれた時間で、絵、刺繍、パフォーマンスなどをはじめる。同時期にHLABやGAKKOなどの教育プログラムへの参加、ビジネスコンテストへの出場、TEDxでの登壇などを通して見聞を広め、「人生を加速させる」が口癖になる。

能動的にみずから動く面白さを知った勢いから、高校3年の12月に高校を休学。オーストラリアの田舎町で生活をはじめ、自然や日常のなかにある彩りに気づかされる。河合塾みらいぶで連載を開始し、また、クラウドファンディングで支援者を募り、写真や言葉で日常の美しさを広める旅に出る。

20歳の誕生日、東京で開催された3331α Art Hack Dayに参加し、エンジニアに出会う。プログラミングは妄想を具現化する現代の筆であると知り、SFCに通学。今月からはミュージシャンのPV製作、ゲストハウスの立ち上げに関わる予定(3ヶ月後はどこで何をやっているかわからない)。上記の通り自己紹介は苦手だが、生きていると楽しい。

新造さんのトレードマーク、SOU・SOUのシューズ。www.sousou.co.jp

Category: 社長コラム

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