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次世代リーダーインタビュー(第7回・後編)「国境やボーダーは意識してない」(新造真人さん)

次世代リーダーインタビュー(第7回・後編)
「国境やボーダーは意識してない」

次世代リーダーのインタビュー、今回も引き続き、映像・絵画・写真などの作品を手掛けているアーティストの新造真人さん(20才)です。今回で最終回になります。
前編 http://www.kumontakashi.com/2015/05/16/1024.html
中編 http://www.kumontakashi.com/2015/05/21/1035.html


九門)オーストラリアに留学をしていて、人とは違うけれどもこれをやっていきたいと思ったときにオーストラリアと日本で周囲の反応の違いは感じましたか?

新造)オーストラリアでは、どんな夢であっても夢を応援するということが違いました。オーストラリアは日本と比べて「ほめる文化」がすごくあると思いました。ほめられると単純に気持ちいいですし、それは行動する原動力になります。日本だと、「写真上手いよね、芸大に進めば」というところまではいいんですが、「でも、就職先厳しいかもね」と言われたりします。ある意味、現実を教えてくれているのかも知れないですが、そこで思考や才能の枠が狭められるというのはありますね。
アーティストになるのなら、「就活する必要ないのに」と思ったりするのですが。

九門)私も大学でキャリアの授業などで働くことの話をよくしますが、今の学生は就職が大変だから大学に入ったら就活というように周りからもプレッシャーをかけられ、本当にやりたいことを考えるより先に、意識が就活に向いてしまいます。もしかしたら、新造さんが言うように就活しなくてもいい人もいるかも知れないし、日本で働かない人もいるかも知れない。自分が持っている技術や才能を活かした仕事をする人もいると思います。そういう選択肢を最初から狭めないでオープンにしておく、または多様な選択肢を提示するということは大事なことです。

新造)就活を否定する訳ではなくて、そうでない選択肢があってもいいということです。もしかしたら、就活するということに面白さを覚えるアーティストもいるかも知れないですよね。

九門)就活をがんばってるアーティストって面白いですね。それをまたアートにしてしまうみたいな、それくらいの自由さがあってもいいのではないでしょうか。

新造さんは、大学にはいかないという決断を一度したと思うのですが、今年4月から大学に進学したと伺いましたが。

新造)はい、今年4月から慶応大学のSFCキャンパスに行きます。ぼくの行っていた高校は進学校だったのでほとんど100%みんなが大学に行っています。だから、大学に行かないほうが人と違うことができるかなと思ってました。そして、オーストラリアから帰ってきて、大学行かなくても仕事ができるということもわかって。でも、一度大学に行ってみてそれがどんなコミュニティなのかを確認してみたいなと思います。

2014年にアートハッカソンというイベントがアーツ千代田3331で行われて、「バーバリーのような高級な白い服を着ながら豪快にカレーを食べて、ソース飛び散らせて、野球のストラックアウトみたいなゲームにしたい」ということを言ったら、面白いとなって、エンジニアの人がそれを即興で作ってくれたんです。その時にプログラミングとアートを組み合わせるともっと面白いことができ可能性が広がるのではと思ったのです。それができるのがSFCかなと考えました。新しいメディアを覚えることで表現したいものの幅が広がるかなと思ったのです。

九門)自分の感覚だけでクリエートするのではなく、プログラミングというものを組み合わせることによって新しい境地が開けるのかもしれませんね。海外への展開の可能性もあるかもしれませんね。

新造さんの話を聞いていると、すごく自然体で海外に行ったり、高校卒業後大学に行かないで仕事を始めたり、それからまた大学に行くとか、普通に考えるとなかなかできないようなことを自然体でやっている気がします。
海外に行くということについても、国境やボーダーはあまり意識しないんでしょうか?

新造)ボーダーは意識してないです。行こうと思って行ったというよりは「行っちゃった」感が強いですね。違いを超えていきたいというよりはいつの間にか超えていたという感覚があります。

挑戦してみることの大切さを説く人はいるのですが、挑戦しようと思って挑戦する人はあまりいなくて、気づいてみたら覚悟もいつの間にかできているのだと思っています。映像を撮るのは写真と違うので怖かったのですが、夕日がグラデーションで変わっていくのを撮りたいなと思って、写真でなく映像を撮ってみたらきれいだったんですね。

九門)私もどうしても書きたいとか表現したいという思いが体の中から湧いてくる時があって、それが新造さんの言葉でいうと「続いちゃう」といつの間にか表現できていることになるんだろうなと思いました。

TEDのプレゼンで、ペンシルバニア大学のアンジェラダックワース教授が、成功者に共通することの1つに「グリット」があると言っています。「グリット」とは、長期的なゴールに対する熱心さと根気強さのことで、生まれつきの才能とは違って伸ばすことができるということです。話を聞いていて、「続いちゃう」という言葉の裏には、この「グリット」があるのではないでしょうか?

これからも色々な可能性が開かれていくと思うので、その素直さと自然体で色々な作品作りをしていってほしいと思います。また、遊びに来て下さい。今日はありがとうございました。
~完~

プロフィール
新造真人/Shinzo Makoto

「日常の探求者」日の出と(じぶんの)名前を愛している。
16歳の時、怪我をきっかけに10歳から続けてきたバスケを引退。新しく生まれた時間で、絵、刺繍、パフォーマンスなどをはじめる。同時期にHLABやGAKKOなどの教育プログラムへの参加、ビジネスコンテストへの出場、TEDxでの登壇などを通して見聞を広め、「人生を加速させる」が口癖になる。

能動的にみずから動く面白さを知った勢いから、高校3年の12月に高校を休学。オーストラリアの田舎町で生活をはじめ、自然や日常のなかにある彩りに気づかされる。河合塾みらいぶで連載を開始し、また、クラウドファンディングで支援者を募り、写真や言葉で日常の美しさを広める旅に出る。

20歳の誕生日、東京で開催された3331α Art Hack Dayに参加し、エンジニアに出会う。プログラミングは妄想を具現化する現代の筆であると知り、SFCに通学。今月からはミュージシャンのPV製作、ゲストハウスの立ち上げに関わる予定(3ヶ月後はどこで何をやっているかわからない)。上記の通り自己紹介は苦手だが、生きていると楽しい。

新造さんのトレードマーク、SOU・SOUのシューズ。www.sousou.co.jp

Category: 社長コラム

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